チタンのハイブリッド
高価ではあるものの、ゴルフにおいては飛距離性能に直結する素材が、チタンです。ドライバーでは当たり前に使われていますが、FWではかなりレア。テーラーメイドのSIM2やヤマハVDなど限られたモデルのみです。
さらにハイブリッドともなると、ほとんどありません。一部の地クラブを除けばキャロウェイのスーパーハイブリッドだけかもしれません。
今回はそのスーパーハイブリッドの最新版2021年モデルを試打しましたので評価していこうと思います。
スーパーハイブリッドのデザイン
今作のスーパーハイブリッドは、エピックカラーで登場。実はネーミングもエピックスーパーハイブリッドになりました。
可変スリーブは共通で、FW用と同じものです。
見えにくいですが、カーボンクラウンになっています。素材の使い方はエピックスーパーハイブリッドになっても変更はなし。
構えるとこんな感じ。ややオープンになるソール形状。スコアラインは長方形になっていて、アイアン感のある面構え。スコアラインの外側の部分が広く取られているように思います。
前作の巨大なヘッドと比較すると、エピックスーパーハイブリッドは縦にもっちりとしたデザインになりました。構えたところを見ても“普通のハイブリッド”なイメージを持ちます。
試打データ
ヘッドスピード | 52.2m/s |
ボールスピード | 68.0m/s |
平均キャリー | 232y |
平均トータル | 246y |
平均サイドスピン | 33rpmドロー |
平均バックスピン | 4265rpm |
平均打ち出し角 | -1.6° |
平均打ち上げ角 | 18.6° |
最大の高さ | 54y |
落下角度 | 51° |
左右ブレ | -8y |
こちらは、国内純正シャフトのディアマナを装着したもので試打データを計測。平均飛距離は、232yでよく飛んでいます。バックスピン量は心配していたほど少なくはなく、適正値。
しかも、打ち上げ角が安定して高いのでやはりちゃんとハイブリッドとして作られていることがわかります。
ここまで美しいストレート弾道は珍しいです。2番を屋外で試打した時と同じイメージで飛びます。
キャリーも安定して、エピックスーパーハイブリッドはグリーンに刺せるハイブリッドです。
エピックスーパーハイブリッドの方向性
今回は、2番16°にスピーダーTRを組んでの試打と、4番に純正シャフトの組み合わせでした。
方向は完全なストレートです。前作が引っ掛けにくい特性だったので、エピックスーパーハイブリッドは多少捕まると思いましたが、ほぼ同じ方向性でした。
16°でも高さに問題ないどころが適度にスピンがかかって爆飛び。ちなみに、ユピテルの簡易計測機では、初速65m/sで250yを余裕で超えます。私の18°の5Wよりもだいぶ飛んでいました。
イメージとしては3Wよりやや飛ばないくらいの飛距離。
エピックスーパーハイブリッドのラインナップ
今はまだUSモデルだけの展開ですが、US仕様では2番から6番まで揃えています。
これだけのラインナップは圧巻ですね。
エピックスーパーハイブリッドの良さ
私が一番感じたのは、抜けの良さです。
ハイブリッドに抜けの良さなんてと思うかもしれませんが、ここの形がすごく良い。ソール後方ヒール側の削りが本当に効いています。安心してインからも入れることが出来ますし、コントロール性に大きく貢献しています。
打感
チタンボディのハイブリッドといえば打感もお話しする必要があるでしょう。エピックスーパーハイブリッドは、例に漏れず軽い打感です。
チタンのFWと同等の打感で、弾き感というよりは軽さが目立ちます。ボールがフェースに当たっている時間が短く感じるといったイメージです。
データチャート
飛距離性能が高いんだろうなとは思っていましたが、思いのほか扱いやすく、総合力の高さを垣間見ることが出来ました。結果としては、多くの項目で高評価。現時点(2021年11月)ではUS仕様のみの展開ですが、もし仮に国内販売が開始されるとしてもUSの方が安くなると思いますので、待たずに買っても良いと思います。
総合評価
引っ掛けないけど捕まってくれるので、飛距離が安定します。
飛ぶのに縦距離のずれが少ないというのは素晴らしいです。エピックスーパーハイブリッドは、エピックの名を冠したことで、エピックユーザーも取り込んでやろうという意気込みを感じますが、良い戦略だと思います。
試打する環境がないのが残念ではありますが、このクラブならその必要もないかもしれません。
おススメ度

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