初代の衝撃
APEX UWはこれまでに存在しなかったFWとUTの中間を貫く画期的なコンセプトのクラブでした。初代APEX UWは21°にもかかわらず平均キャリーが240yに迫る異常な飛距離性能で、スピンも4000rpmほどとFWのような試打データでした。
今回はそのAPEX UWの二代目となる2023年モデルを試打評価します。初代APEX UWと比較しながら見ていきましょう。
APEX UW(2023)のデザイン
2023年モデルのAPEX UWは赤黒基調のカラーリング。一昔前のキャロウェイのデザインを復刻させたようにも思えます。

ウェイト7g 21°
前作と違って、ソール上のウェイトは交換可能になりました。また、ソール後方にはパラダイムのような張り出した部分があるのが分かります。
地面から打つクラブでこのような出っ張りがあるのを私は好みませんが、実際打ってみても特に擦ることはなかったので合格です。
クラウンも全てメタルで、スーパーハイブリッドとは違いチタンでもないので素材などは普通です。
構えると、これは初代APEX UWに似ていますね。キャロウェイのハイブリッドは四角いフェースが多くて好みが分かれますがAPEX UWは非常にシンプルです。
試打データ
APEX UW(2023)×純正テンセイ70S
ヘッドスピード | 50.0m/s |
ボールスピード | 69.3m/s |
平均キャリー | 227y |
平均トータル | 239y |
平均サイドスピン | 224rpmドロー |
平均バックスピン | 5219rpm |
平均打ち出し角 | 1.0° |
平均打ち上げ角 | 18.0° |
最大の高さ | 46y |
落下角度 | 53° |
左右ブレ | -9y |
APEX UW2023年モデルの純正シャフトは70g台になりました。飛距離は前作ほど顕著ではありませんが、それでもキャリー230y近い優秀な数値です。
今回はGC4での試打データなので厳密に比較はできませんが、特徴は2点です。初速がとても速いのと、スピン量が5000rpmを超えると言うことです。APEX UWはFWのような試打データが印象的でしたが、2023年モデルはスピンが増えてこう弾道寄りにセッティングされていると明確に理解できます。
基本的にはドロー弾道ですが、打ち出し角度が右になることが多かったので曲がり幅は小さいです。ドロー回転が強い時でも5000rpmを超えてくるのでそこが選ぶ時のポイントになります。
APEX UW(2023)の良い点
- 初速性能が非常に高い
- 初代よりも万人受けするセッティング
- シャフト重量がちょうど良くなった
- 方向性が分かりやすい
- 面構えが良い
APEX UW(2023)のイマイチな点
- 飛距離は前作ほどではない
- ソールのデザインがややダサい
APEX UW(2023)のソールウェイト
ソールウェイトは外すことができて、重さは約7gでした。

ウェイト7g 21°
2023年モデルのAPEX UWは弾道が高いので、ハードヒッターの人はウェイトを重くして対応すると良いでしょう。今回の試打では交換ウェイトが無かったので純正状態のみですが、可能性を感じます。
打感
AOEX UW2023年モデルも、初代と似たような打感です。
割と高い金属音でチタンのような軽い打感ではありません。一昔前のUTを思い出す懐かしい打感でした。
他社製品と比較
前作のAPEX UWはセンターラインのやや右でしたが、2023年モデルのAPEX UWはセンターラインの反対側のやや上に位置します。

高弾道ではありますが、吹いている訳ではないので需要はあると思います。
データチャート
2023年モデルのAPEX UWは全体的にレベルが高いと思います。スピン量は無難になったので前作ほど他社との差別化はされていませんが、より多くの人が扱える範囲に収まったと思います。
総合評価
なんでも初代は極端で荒削りな仕上がりのクラブが多いですが、APEX UWもそうでした。二代目は良くも悪くもユーザーに迎合していますが、相変わらず理解不能な高い初速は維持していて素晴らしいです。
おススメ度 (4 / 5)
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