定番からの脱却
ゴルフグリップは、モデルチェンジという概念があまり存在せず、新モデルの追加と廃盤が繰り返されます。メーカーによってスパンは異なりますが、多いメーカーでも1年に1〜3モデル程度しか発売されません。
各メーカーに定番のラインがあって、ユーザーも一度気にいるとなかなか新しい物を試しませんから仕方のないことかもしれません。そんな中昨今発売されるグリップはどれも個性的で独特。
今回紹介するSTM G-REXはコンセプトもトレッドパターンも独自性が高いので紹介することにしました。
STM G-REXのデザイン
通常のグリップと違い、STM G-REXはカーボンファイバーのように網状のトレッドパターン、カーボンテクスチャーになっています。
このトレッドがグリップ力の向上と耐水性を増しているようです。
とても独特ですが、かっこいいです。
全面に偏りなく施されたトレッドなので均質で万能だと思います。
STM G-REXのラインナップ
STM G-REXグリップは3つの硬さを選ぶことができます。
ゴールドカラーは重さ45gで硬さがR(高度45)、最も柔らかいです。バックラインの有無と、M58(DGなどはこちら)かM60の太さが選べます。
ホワイトは重さ50gで硬さはS(高度55)、これが中間の硬さです。ゴールド同様、太さが2種類です。
一番硬いのがブルーです。こちらはホワイト同様50gですが、ホワイトよりも硬いX(高度65)です。
STM G-REXの性能
グリップで求められるのはやはりグリップ力です。STM G-REXのグリップ力はまずまずだと思います。エラストマーグリップなのでしっとり感があります。
No.1グリップのような吸い付く感じではありませんが、素手にも密着してくれます。
また、硬さが3つありますが、正直ゴールドであってもベルベットラバーのようなラバーグリップよりは硬く感じました。なので、単純に G-REXの中で柔らかいからという理由でゴールドを選ぶというのは懸命ではないでしょう。
水に対する性能
私が評価している最大の点は耐水性です。
グリップは水に弱いのは当たり前ではありますが、STM G-REXは特に水に強いと思います。グリップをテストする時に霧吹きで満遍なく水をかけて打ちます。
水がついた状態ではどのグリップも滑りますが、水を拭いた後に握ると差が出ます。STM G-REXはその時の復活具合が他社製品よりも優れています。
STM G-REXの用途
メーカーHPにはゴールドはウェッジに、ブルーはハードヒッター向けと書いてありますが、特に気にしなくて良いと思います。
ゴールドに関しては他のカラーよりも軽いのでクラブの総重量が変わってしまいます。ホワイトとブルーをドライバーやアイアンで使い分けるのはアリです。
ブルーは特に硬いですから、素手で握る方の手が痛くなります。コードグリップほどではありませんが、他のコードなしグリップには無い硬さです。
総合評価
STM G-REXはカーボンテクスチャーを採用して水に強い特性を持ちます。
これだけでも使う価値はあると思いますし、肝心のグリップ性能も高くフィーリングも良いのでお勧めです。
シャフトと違ってグリップは完全にフィーリングで硬さを選んで良いと思うので色々試すのも面白いでしょう。

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