Z-STARシリーズに新たな流れ
松山選手だけでなく、飛ばし屋キャメロン・チャンプが使うスリクソンのツアーボール、Z-STARシリーズ。
これまでは、ソフトな打感で3ピースウレタンカバーのZ-STARと、4ピースウレタンカバーのZ-STAR XVの2モデルの展開でした。しかし、2021年モデルではその二つに加えてZ-STARダイヤモンド(以下♦)という3ピースのボールが試験的に発売されました。
さらに3月には、イエローとホワイトの2トーンカラーのディバイドというモデルも登場します。
これだけたくさんの種類を作れるというのは素晴らしいですし、密かにタイトリストに宣戦布告しているようにも思えますね(笑)
室内計測
ドライバーとウェッジ
モデル | Z-STAR | Z-STAR XV | Z-STAR♦ |
平均飛距離 | 284.8y | 286y | 287.6y |
初速 | 75.6m/s | 76.6m/s | 77.1y |
スピン量 | 2108rpm | 2416rpm | 2333rpm |
100yのスピン量 | 10015rpm | 8912rpm | 9311rpm |
YouTubeの動画内で試打計測をしたデータです。
初速性能では、Z-STAR XVとZ-STAR♦が比較的優秀で、飛距離性能も高いです。一方で、ウェッジでのスピン量はZ-STARが唯一10000prm超えの大台。
メーカー公表値でこのくらい。
ただ、Z-STAR XVやZ-STAR♦のスピン性能が低い訳ではありません。特にZ-STAR♦はZ-STARという名前を冠しているだけあってスピン量が多かったですね。
詳しくはYouTubeで。
7番アイアン
モデル | Z-STAR | Z-STAR XV | Z-STAR♦ |
平均飛距離 | 178.7y | 177.6y | 178y |
スピン量 | 6748rpm | 6864rpm | 7310rpm |
なぜ7番アイアンでの性能を確かめたかというと、2021年モデルで新登場したZ-STAR♦がアイアンでのスピン性能が高いというコンセプトだからです。
実際に、計測した結果では他の2つよりも500rpm前後も大きい数字となっており、実証することが出来ました。Z-STARとZ-STAR XVでは差は確認されませんでした。
メーカーでは8番アイアンでこのような数値を示しています。関係性は私の結果とほぼ同じですね。
コーステスト
Z-STAR
コースでのテストの結果、最大飛距離は290yでした。
感触としては、風にやや流されやすく、全体的に飛距離が出なかったという感じです。
Z-STAR XV
Z-STAR XVは圧倒的に飛距離性能が高かったです。
下りではありましたが、落下点は登り始めているので私の落下角度の大きさを考えたらランはほぼ出ていないと思います。
Z-STAR♦
Z-STAR♦は朝一のショットで306yでした。
結構低い弾道でした。打感が思ったより硬かったので、弾道の高さも相まってトップしたのかと思いましたがクリーンヒットしていたようです。
グリーンでの止まり方
これはZ-STAR XVでのスピンバック量です。8番アイアンで約1.5mほど手前に戻ります。一番スピンが少ないXVで、しかも2月のグリーンでこれだけであれば、十分でしょう。
性能で選ぶならこんな感じ。
- Z-STARはスピン性能
- Z-STAR XVは飛距離性能
- Z-STAR♦はアイアンでのスピン性能
フィーリングの違い
Z-STARは良くも悪くも柔らかいのであまり番手による差は感じられませんでした。V1よりもソフトで2020年のツアーB XSと同じくらいです。
Z-STAR XVは前作よりも気持ち硬め。コアがしっかり感じられるようになったという印象。
Z-STAR♦は番手による打感の違いが大きかったです。硬さはXVと同じですが、アイアンで弾くような感触。音は低めでした。
フィーリング重視で選ぶならこんな感じ。
- 柔らかいのが好きならZ-STAR
- あらゆるクラブで硬いのが好きならXV
- ドライバーで柔らかく、アイアンで硬いなら♦
デザイン
Z-STARのデザインは前作同様、数字が黒文字です。パッケージは黒に黄色の配色。シンプルで高級感もあってかっこいいですね。
サイドスタンプはこんな感じ。3本ラインにしたりするかなと予想していましたが、前作と大差ありませんでした。
Z-STAR XV
XVのパッケージデザインはZ-STARの挿し色違いで赤です。
基本的なデザインは同じですが、Z-STAR XVは数字が赤です。
サイドスタンプのデザインは特徴なし。
Z-STAR♦
テスト販売のZ-STAR♦だけは白いパッケージです。
数字は黄色というか金色というかそんな微妙な色です。屋外では黒とあまり見分けが付きません。
カバーの耐久性
5ホールほど使用したボールです。着色はありますが、傷と言えるものは確認出来ません。総じて耐久性は高いと言えるでしょう。コーティングされているSeRMの恩恵ですかね。
総合評価
非常に高評価です。室内計測でも優秀な結果になりましたし、何より私程度でもしっかりと差が出て、しかも”実感が出来る”と言うのがミソ。
私が特に気に入ったのはZ-STAR XVです。硬めなフィーリングが好みであり、とにかく飛ぶというのがその理由です。パッティング時の感触も硬めで距離感が出しやすかったです。
ただ、コンセプトとしてはZ-STAR♦も非常に面白いので捨てがたいです。スリクソンブランドの「タイトリストに負けてないぞ!」という強いメッセージが込められていると感じました…
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