ゴムじゃないレジンというコア素材
レジンは硬い樹脂で、これまでゴルフボールに使用されることは稀でした。ナイキブランド時代に同じネーミングのゴルフボールがありましたが、特徴などを考えるとおそらくレシピは同じだと思われます。
今回は、テックウィンドさんから製品を提供して頂きましたので、コースでのテストに加えて室内での試打計測も行いました。
詳細は以下の動画でも見ることが出来ますので是非参考までに。
RZN HS-TOURとは
4ピースのウレタンカバーツアーボールです。黒いパッケージのモデルで、ヘッドスピード45m/s以上のプレーヤー向けにデザインされたボールです。
コアにレジンを配置しているほか、最外層のウレタンカバーにマイクロディンプルという非常に細かいクレーターが施されています。コンプレッション105とかなり硬いです。
RZN HS-TOURのデザイン
HS-TOURは、数字とモデル名が赤い字になっています。V1シリーズで言うとV1xと同じような感じですね。
サイドスタンプが三本の線のようになっています。トリプルトラックのようなアライメントのしやすさはなく、通常の一本線と同等です。
ディンプルは、高級ボールによくある大小のクレーターが混じった仕様になっています。これをさらに拡大すると、細かいディンプルが見られます。
RZN HS-TOUR:室内計測の結果
HS-TOURの飛距離性能
非常に飛距離性能が高いです。室内計測では、mevoで平均285yでした。これは、プロV1などの6000円級のゴルフボールと同等かそれ以上の水準です。
コーステストでも、下りで340yという高い飛距離性能を確認できました。
HS-TOURのスピン性能
スピン性能も高いです。100yショットで、平均で9500rpm程。
これも6000円級のボールの中でも優秀な数値です。V1xやツアーB XSなどと同じくらいでした。
RZN MS-TOURとは
3ピースのウレタンカバーボールです。ヘッドスピード~44m/sのプレーヤーに向けてデザインされたボールで、HS-TOURと比べると非常に柔らかいフィーリングなのも大きな違いです。
コンプレッションは85で、105のHS-TOURよりも二回りほど柔らかいです。他社で言うと、ツアーB XSよりも気持ち柔らかいです。
RZN MS-TOURのデザイン
MS-TOURは黒文字。字体などはHS-TOURと同じです。
サイドスタンプがちょっと違いまして、真ん中の太線が一直線になっています。
ディンプルパターンは見る限り同じだと思います。
RZN MS-TOUR:室内計測の結果
MS-TOURの飛距離性能
飛距離性能は低いです。もちろん私がヘッドスピードが50超えのハードヒッターなため、MS-TOURのターゲットとはかけ離れているというのは承知です。
ただそれにしても残念です。平均キャリーで約265yです。HS-TOURと比較すると20yも飛んでいませんでした。
MS-TOURのスピン性能
スピン性能はまずまずです。平均で約8500rpmです。
価格が3500円であることを考えるとお得な感じがしますね。
RZNゴルフボールの欠点
カバーの耐久性です。私はHS-TOURの室内計測を最初に行ったのですが、室内で20球ほど打っただけでカバーがボロボロになってしまったのでいかがなものかと疑問に思っていました。
実際にコースで試してみると、想像以上に問題でこんな感じになりました。
1ホールでささくれが出来てしまいます。
カート道に着弾すると一発でこれです。深い傷もザラザラした傷もついてしまうのでカバーの耐久性は非常に低いと思います。
性能的にかなり優秀なHS-TOURは4500円ですから、コスト的には6000円級よりもだいぶ安いです。これをどう考えるかがポイントかなと。
総評
RZNゴルフのツアー系ボール2機種を試してみましたが、HS-TOURは評価しています。飛距離性能の高さがやはり魅力的かなと思いました。価格を考えてもとても良いです。
一方でMS-TOURは、飛距離性能が低いことが大きな痛手だと思います。初速が出ないので、もはやどうしようもないです。
ですから、総評としてはHS-TOURをおススメしておきます(笑)
おススメ度
HS-TOUR
MS-TOUR
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