ゼクシオXも3代目に
ゼクシオは11世代目でゼクシオXに分岐しました。それまではミヤザキモデルという同じヘッドでシャフト違いのものがあったもののイマイチ人気ではありませんでした。良いモデルではありましたが、ゼクシオのイメージが10世代で定着しているのでわざわざ選ぶ人は少なかったです。
そして11世代目のゼクシオと同時に発売されたのがゼクシオXですが、やはりこれもスリクソンとゼクシオの中間を狙った中途半端なモデルでヒット作とはなりません。
しかし今作のゼクシオXドライバーは、これまでとは全く違う仕上がりです。見た目こそメインのシリーズに近くなり、配色もポップな感じですが性能面の進化やチューニングは過去2作のゼクシオXとは一線を画します。
ゼクシオXドライバー(2023)のデザイン
ゼクシオXドライバーは黒基調のボディに水色の差し色が入っています。これまでオレンジ、緑と来ましたが2023年モデルのゼクシオXが最もゼクシオらしいデザインと言えます。
トゥ側には立体的なパーツがあり、これは前作のゼクシオXから継承しています。国産のモデルとしては珍しくブランド名はおろかモデル名まで描かないのは攻めています。
ソールにもクラウンにも空力パーツがあります。ゼクシオシリーズでは前作からこのアクティブウィングが搭載されていますが、大胆な形状は引き継がれています。
それでも、構えてみると模様にしか見えないのはよく考えられていると思います。
10.5°のヘッドでこのくらいなのでほぼスクエアフェースだと思います。
フェースはこんな感じで特に目立ったポイントはありません。
試打データ
ゼクシオXドライバー(2023)10.5°(-1°ポジション)×純正Miyazaki(SR)
ヘッドスピード | 53.2m/s |
ボールスピード | 75.9m/s |
平均キャリー | 305y |
平均トータル | 327y |
平均サイドスピン | 273rpmドロー |
平均バックスピン | 2229rpm |
平均打ち出し角 | -1.3° |
平均打ち上げ角 | 16.3° |
最大の高さ | 50y |
落下角度 | 44° |
左右ブレ | -28y |
驚きました。ゼクシオXがここまで低スピンになるとは思ってもみなかったことです。攻めましたね。スリクソンのドライバーがどれも中スピン以上だったので現行モデルの中ではゼクシオXが最も低スピンです。
しかも低スピンなだけではなく初速もよく出ています。詳細値はYouTubeメンバーシップのみで公開していますが、かなりレベルが高いことがわかります。最高飛距離はなんとキャリー309y、トータル332yでした。これは本当に素晴らしい値です。ゼクシオシリーズはこれまでも飛距離性能が高いモデルはありましたが、2023年モデルのゼクシオXが間違いなく最高峰です。傑作です。
また、打ち上げ角度は安定して中程度を維持し、サイドスピンもドローで500rpm以下に収まっています。方向安定性も文句なしです。
ゼクシオXドライバーの良い点
- 飛距離性能が高い
- 安定性が高い
- 振りやすい
- 打感が良い
- 極めて丁度良い捕まり感(弱めだがドロー)
- 形状が邪魔をしない
ゼクシオXドライバーのイマイチな点
- 稀にダフる
この捕まりが癖になる
私がこれまで文句なしの高評価をしたドライバーはエピックフラッシュ、エピックフラッシュサブゼロ、オノフKUROなどですがどれもやや捕まる領域のドライバーです。
ゼクシオXドライバーは、殊捕まり具合においてエピックフラッシュの再来だと私は確信しています。しっかりと捕まる動きをしますが、数球打てば引っ掛けることはなく、安定してドローします。
しかも高初速のエリアでのスピン量のボリュームが2200rpmと完璧なバランス。多分ゼクシオとしてはかなり挑戦的なスピン設計をしたものと察します。ただこういったチャレンジが新たな層にリーチするきっかけを作るでしょうし、私のようなハードヒッターがこれだけ絶賛するほどの完成度です。絶対に多くの人がメリットを享受出来るクラブだと思います。
ゼクシオXドライバーのセッティング
正直アンダースペックであるSRのシャフトで、これだけの結果が出ている訳ですからキャパがすごいです。マトリックスチャートではG410プラスの真下あたりです。
正直捕まりはそこまで良くないですがドローの方が圧倒的に向いているのでその意味も込めてそこに配置します。
組み合わせるシャフトはなんでも良いと思います。無責任かもしれませんが、ゼクシオXドライバーで失敗するビジョンが見えません。
データチャート
ほぼ全ての項目で満点の高評価です。ここまで万能でやさしくて飛ぶドライバーはエピックフラッシュ以来、約5年ぶりの登場となりました。久々に即名器認定です。
総合評価
ゼクシオXドライバーは絶対に試打すべきです。これがドライバーの正しい動きであり、正しい形であり、正しい打感だと思います。
ゼクシオはこれまでも素晴らしい製品を残してきましたが、2023年に登場するモデルはドライバー以外もかなり完成度が高いので全てゼクシオに一新するのも大いにありです。
そして、今まで「俺はゼクシとか使いたくない」とか思っていた人もぜひ打ちましょう。あなたの常識はもう過去のものです。
おススメ度 (5 / 5)
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