まさかの3モデル
2023年のヤマハはまさかのドライバーを3モデル新発売しました。これまでは2モデル展開で高慣性モーメントと低スピンの棲み分けをしていました。しかし今年はVD/M、VD/R、VD/Xの3種類が発売。
VD/MとVD/Rはスライディングウェイトを備えた仕様で、VD/Xは4ポジションの可変ウェイトが搭載されています。今回はソールの前後にスライドするウェイトを搭載したVD/Mドライバーを試打評価していきます。
VD/Mドライバーのデザイン
まず、カッケェ。
前後のスライディングウェイトは重心深度を変化させることができるので弾道の高さをメインに調整することが出来ます。
レールにはギザギザが付いていて、細かい調整をしても位置が分かるようになっています。細かいですがこういう配慮が良いです。
クラウンはカーボンです。フェースアングルはストレートで、スリーブ調整しても極端に開く感じではありません。
試打データ
ヤマハVD/Mドライバー10.5°(-2°)×純正テンセイTR
ヘッドスピード | 53.2m/s |
ボールスピード | 75.5m/s |
平均キャリー | 290y |
平均トータル | 310y |
平均サイドスピン | 655rpmドロー |
平均バックスピン | 2551rpm |
平均打ち出し角 | -0.9° |
平均打ち上げ角 | 17.0° |
最大の高さ | 53y |
落下角度 | 47° |
左右ブレ | -46y |
ヤマハのドライバーは初速があまり出ませんが、VD/Mドライバーもイマイチでした。ただ飛距離はなんとかキャリー290yで、最高キャリーは300y。まぁギリギリ低評価にはしないくらいです。毎回ドライバー試打ではテーラーのドライバーをベンチマークにして同日計測しますがステルスプラスでキャリー300yを超えたのでVD/Mドライバーはやはり飛んでいないと思います。
方向性はかなり強い捕まりです。一番曲がっている弾道で70yほど曲がっているのでちょっと実用性には欠けます。
バックスピン量は2500rpmほどで、10.5°ベースの試打データとしは少ない方です。ちなみに、ソールのウェイトを前方に移動するとストレート弾道が打ちやすくなるので試打する際はウェイトを積極的に調整してみてください。
ヤマハVD/Mドライバーの良い点
- デザインがカッコいい
- 打感が良い
- 可変ウェイトが効く
ヤマハVD/Mドライバーのイマイチな点
- 初速性能が低い
- 引っ掛ける
- 飛ばしにくい
ヤマハVD/Mドライバーの打感
私が可変ウェイトと並んで評価しているのが打感です。
久々に打感が柔らかいドライバーに出会った気がします。打感が柔らかいから初速が出ていないかはわかりませんがフィーリングだけは良いドライバーでした。
ヤマハVD/Mドライバーのセッティング
マトリックスチャートではG410プラスの左あたりに位置すると思います。
可変機能で上下の調整は容易ですが方向が左すぎるので仕上がりは微妙。
組み合わせるシャフトはなるべく右に飛ぶものが良いと思います。ですがせっかくVDドライバーは3つもラインナップしているので他のヘッドを試してみても良いかもしれません。
データチャート
スピン設計は良かったと思います。ウェイトの反応も良いのでこの辺りは高評価しています。データチャートは感情がない評価基準ですから、打感が良くても見た目がカッコ良くてもグラフは小さくなります。
総合評価
最高キャリー300yをなんとか超えましたが、やはり飛距離性能が高いとは言えません。カッコいいのでそれだけで試す価値はあると思います。
ヤマハはRMX118で平均キャリー300yを超えていたので飛距離性能が低いブランドではないと信じています。ブリヂストンと同じ現象が次の世代で起こることを期待しています。
おススメ度 (2.5 / 5)
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