ハズさないホンマのアイアン
ホンマといえば、パーシモン時代に絶大な人気を博したブランド。その長い歴史は伊達じゃなく、いまだに革新的なクラブを作り続ける、私が一目置くメーカーです。
ドライバーもアイアンも傑作揃いですが、特にアイアンは外れないと言っても過言ではなく、飛び系アイアン、中空、マッスルバック全てのジャンルで素晴らしい製品を作っています。
今回は、2022年モデルのマッスルバックアイアンTW757Bアイアンを試打評価します。
ホンマTW757Bアイアンのデザイン
バックフェースは、中央部分にスリットが入り、ホンマのロゴの右側に彫り込みが追加されました。
TW757BのBは前作TR20B同様、ブレードを意味するのではないでしょうかね。
ホンマTW757Bアイアンの最大の特徴は、このトゥのネジではないかと思います。これ実際に見てみると結構深くて大きく削っていることがわかります。
いかにもホンマのマッスルバックという感じの面構え。TW757Bアイアンはフェースが短めでネック側のスコアラインがネックの近くまで広がっています。
薄い!偉いです!マッスルバックも優しさを演出する時代ですが、ホンマTW757アイアンは一線を超えないので本当に尊い。

試打データ
TW757B×ダイナミックゴールドHT
ヘッドスピード | 46.8m/s |
ボールスピード | 59.0m/s |
平均キャリー | 178y |
平均トータル | 186y |
平均サイドスピン | 331rpmフェード |
平均バックスピン | 7418rpm |
平均打ち出し角 | -1.5° |
平均打ち上げ角 | 21.0° |
最大の高さ | 46y |
落下角度 | 53° |
左右ブレ | 0y |
試打データも素晴らしいです。驚くべきは初速の速さです。ホンマTW757Bアイアンのロフトは7番で33°でありながら初速59m/sでした。
シャフトは、新たに採用されたダイナミックゴールドHTというモデルです。このシャフトは良くわかりませんが、普通のダイナミックゴールドと同じようなフィーリングでした。
平均バックスピン量は7400rpmで、ボリュームゾーンは7500rpm付近。集まっているので、弾道の安定感も抜群に良いです。
ホンマTW757Bの打感は?
気になるのは打感でしょう。結論から言えば、最高レベルではないです。TW757Bアイアンはトゥ側のネジにタングステンを使用しています。ネジの一体感を出すためか樹脂パーツも入っています。
ピュアではなく、少し混じりっ気のある打感。柔らかさは歴代のホンマのマッスルバックの中でも最悪ですが、それでも他社のアイアンより劣っているということはなさそうです。
TW757B×モーダス105
ヘッドスピード | 41.9m/s |
ボールスピード | 55.8m/s |
平均キャリー | 188y |
平均トータル | 202y |
平均サイドスピン | 43rpmドロー |
平均バックスピン | 4001rpm |
平均打ち出し角 | -1.2° |
平均打ち上げ角 | 22.3° |
最大の高さ | 43y |
落下角度 | 50° |
左右ブレ | -5y |
モーダス105はイマイチ合っていないように思います。ここまで低スピンだと弾道もあがらず、スコアが出るアイアンとは言いにくいし、何よりマッスルバックらしさがありません。
モーダス105はバックスピンに問題こそあれど、弾道はストレートでTW757Bアイアンの安定性の高さを示しています。
高さはかなり低いです。マッスルバックアイアンにここまでの低弾道は求められていないように感じます。
TW757B×VIZARD IB75
ヘッドスピード | 48.4m/s |
ボールスピード | 60.8m/s |
平均キャリー | 181y |
平均トータル | 190y |
平均サイドスピン | 22rpmフェード |
平均バックスピン | 7449rpm |
平均打ち出し角 | -3.1° |
平均打ち上げ角 | 21.9° |
最大の高さ | 51y |
落下角度 | 54° |
左右ブレ | -9y |
こちらは、ホンマ純正のカーボンシャフトです。これまではIB85でしたが、重量をやや落としたIB75として登場。カーボンとは言え結構ハードなシャフトなので舐めちゃダメです。IB75は見ての通りTW757Bアイアンとの相性もかなり良いです。
これまた美しいストレート弾道です。TW757Bアイアンを組むのであれば、このVIZARD IBかダイナミックゴールドのような重量級モデルがオススメです。逆に100g前後の重量ではヘッドの動きにばらつきがでやすく、せっかくの安定性を失っているように思いました。
TW757Bアイアンの良さ
TW757Bアイアンはとっても振りやすいです。
モーダス105も標準で選択できますが、ダイナミックゴールドが相性が良かったように思います。ホンマTW757Bアイアンは、癖のない方向性ですのでミスをする時は基本的にトップするくらいなのでスコアを作りやすいアイアンだと思います。
ホンマTW757Bアイアンのイマイチな点
細かいことですが、ロフト体系はいかがなものかと思いました。
ホンマTW757Bアイアンはロフトを1°ずつ立てたことによって、PWが45°になりました。正直マッスルバックで45°のPWは使いにくいのと、ウェッジをたくさん入れなくてはいけなくてもったいないです。
マッスルバックアイアンは飛ばないからこそ下の番手が充実していてシンプルなクラブセッティングに出来るので、それをスポイルしてしまっている感が否めません。
データーチャート
ホンマTW757Bはアイアンとしての素養は備わっていると思います。安定性とスピンは密接に関わり合っていますが、そのバランスは絶妙。飛距離も決して悪くないので、初めてマッスルバックを使う人にも良いかもしれません。
総合評価
ホンマのアイアンとしては凡な評価になるかもしれませんが、TW757Bアイアンは総じて良いアイアンだと考えています。打感は悪くなったし、パッケージングも疑問がありますが、それを差し引いても高評価ではあります。
もはやどのメーカーもマッスルバックを33°にしてしまっており避けられなかったロフト体系なのかもしれませんね。
おススメ度
コメント