見分けのつかない偽物
偽物ドライバーはもはや見分けがつかないものばかりになってきました。特に高精度に作られているものは、オリジナルがフルメタルのドライバーは見分けが付きにくいです。
今回は私が入手したTSi2ドライバーの偽物を、本物と試打比較、見た目の比較をして見分け方を伝授しようと思います。
TSi2の偽物と本物のデザインでの見分け方
左が本物、右が偽物です。一見同じに見えますが、偽物の方は全体的にむっちりしています。
本物はヒールのところがシャープでエッジが効いているので平べったく見えます。
一番確実な見分け方は、シリアルナンバーだと思います。左の本物はネック部分に書いてあるのに対して偽物はホーゼル付近に書いてあります。
上が本物、下が偽物です。本物はクラウンが薄いのに対して、偽物はかなり分厚いです。ここで見分けることも出来るかもしれません。
上が本物で下が偽物です。クラウンを上から見た見分け方としては、ヒール側の形だと思います。本物の方がヒールにふくらみを感じます。
構えると圧倒的に違います。上が本物のTSi2ですが、ややオープンフェースで、偽物は明らかにフックフェースになっています。
フェース形状は似通っています。上の本物のTSi2はフェースが汚れていますので比較しにくいですが、フェースの模様はほぼ同じ。ネックの長さが偽物の方が少しだけ長くなっています。
画像だと分かりにくいですが、本物と偽物ではTSi2の「2」の字体が若干違います。ヘッド重量は本物が193g、偽物が194gと1gだけしか変わりません。
私的には構えただけで分かりますが、素人目で確実に見分けられるとは思えないくらい小さな違いばかりです。
試打比較
真贋 | 本物 | 偽物 |
ヘッドスピード | 54.5m/s | 53.5m/s |
ボールスピード | 76.9m/s | 76.0m/s |
平均キャリー | 301y | 306y |
平均トータル | 322y | 330y |
平均サイドスピン | 376rpmドロー | 17rpmストレート |
平均バックスピン | 2476rpm | 2206rpm |
平均打ち出し角 | -0.9° | -0.5° |
平均打ち上げ角 | 17.0° | 16.4° |
最大の高さ | 55y | 50y |
落下角度 | 47° | 44° |
左右ブレ | -31y | -2y |
嘘ではありません。残念としか言いようがありませんが、同じロフトであっても飛距離性能に違いはありませんでした。今回の結果としてはスピン量が少ない偽物の方が飛ぶ結果となりましたが、初速は本物に軍配が上がります。
黒が偽物、白が本物
打ち出し角度、打ち上げ角度には大きな違いはなくよく出来た偽物です。違いはスピン性能と方向性、初速性能です。バックスピン量がやや多い本物のTSi2に比べると偽物はドロップするくらい低スピンなので“機械計測上は飛ぶ”という結果になりました。
ちなみに、偽物ドライバーの最高キャリーが312yで、この時のバックスピン量が1788rpmでした。
偽物に出会わないためには
偽物に出会わないためには、以下の点を押さえてください。
- 正規販売店で購入する
- あまりに安い(新品で2万円前後)ものは避ける
- メルカリ、ヤフオクで買う場合はしっかりと見分ける
- 大手販売店であっても中古品は注意
正直、この制度の偽物を見分けるのが業界人でも簡単とは言えませんから新品販売が終わった現在、中古での取引が増えるので気をつけていただきたいです。
まとめ
この記事を見れば、おそらく偽物を掴まされることはまずないと思います。失敗しないためには知識で武装してください。そして、偽物と分かったらしっかりと販売者に伝え、取りやめさせる必要があると私は考えます。
偽物と知って販売することは犯罪ですから、くれぐれもそれはしないようにお願いします。
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