ハイドローのステルスHD
ステルスドライバーシリーズのドローバイアスモデルが今回紹介するステルスHDドライバーです。
HDとはハイドローの略で、これまでのDシリーズの後継ということになります。名前だけだとスピンが多くてドローするような感じですが、ステルス、ステルスプラスとフェード系のヘッドが続いたので期待している人も多いと思います。
それではまずはステルスHDドライバーのデザインを他のステルスシリーズと比較しながら見ていきます。







ステルスHDドライバーの評価
ステルスHDドライバーのソールデザインはぱっと見ステルスとほとんど差がありません。
ヒール側にHDの文字がある以外、ステルスと大きな違いはありません。
ステルスHDドライバーのソール形状は、SIM2からほとんど変わっていないようにも見えます。
ステルスHDドライバーのクラウンは他のステルスシリーズ同様、艶消し黒のカーボンクラウンです。
構えてみると、前作とは違いスクエアに見えるのがステルスHDドライバーの良さではないでしょうか。
どのステルスにもあるこの透かしがとてもかっこよくて好きです。
試打データ
ヘッドスピード | 56.3m/s |
ボールスピード | 79.1m/s |
平均キャリー | 299y |
平均トータル | 318y |
平均サイドスピン | 528rpmドロー |
平均バックスピン | 2897rpm |
平均打ち出し角 | -4.7° |
平均打ち上げ角 | 15.9° |
最大の高さ | 56y |
落下角度 | 48° |
左右ブレ | -59y |
ステルスHDドライバーの試打データを見ると、初速の速さが目立ちます。最高初速は80.9m/sということですが、これにはタネがあります。
それは打ち出し角度です。かなり左に大きく出てしまうことが分かるかと思います。約5°というのは初速にももちろん影響します。左に打ち出す方が基本的に初速が出やすい”動き”になるので、ステルスHDは初速が出たと思われます。
それでいて、ステルスHDドライバーのバックスピン量はやや多いです。ボリュームゾーンは3200rpmでした。ちなみに、最高飛距離はキャリー308yですが、左に71yも曲がっているのでゴミであることに変わりはありません。
ですが、弾道の高さを考えると、決して救いようの無い高スピンドライバーとも言えません。正直、ステルスシリーズのパッケージングには疑問ばかりで、ステルスHDが無ければ、誰も使いこなせないじゃじゃ馬なシリーズになるところでした。
今回試打したのはステルスHDの純正シャフト。
ステルスHD独特の欠点
ステルスシリーズの新しいカーボンフェースには、様々な懸念があることは皆さんも同じでしょう。私は色々なスペックを試打し、色々な打点で計測を行った結果ある一つの欠点を見つけました。
その欠点とは、フェース中央よりも下にボールがヒットするとスピン量が4000rpmを超えることです。これはステルスHDで特に顕著で、5000rpmを超えることも珍しくありません。
ただこうした欠点は、打つ人の責任なので評価を下げる要因にはしませんが、フェース下部でヒットするプレーヤーは、比較的大勢いるので注意が必要です。他のステルスシリーズで起こらないわけではないのですが、条件が限定的なので無視していいと思います。一方で、ステルスHDドライバーは他の要素(クラブパスやフェース角)に関わらず打点だけで高スピンになります。
各種重量
ステルスHDドライバーのデザインはステルスドライバーと瓜二つでしたが、ヘッド重量を比べると2gも軽いです。
これまでもD系はヘッド重量が軽かったですがステルスHDも同様です。
ステルスHDドライバーの後方ウェイトは、他のステルスシリーズ同様6gの物が付いています。スピンを減らすなら、これを軽いものに変更したいですが、純正では販売されないようです。
ステルスHDの位置付け
ステルスHDドライバーはドローバイアスのドライバーですが、私にはそれがやや疑問です。
ステルスHDドライバーの捕まりは確かに良いのですが、ドローというよりも小さい?いや小さくもない引っ掛けです。これはドローとは言いがたく、高弾道というのもただ吹き上げているだけです。
ですが、私よりも捕まえるのが苦手な人にとってはステルスHDがちょうど良い気もするので評価が難しいです。
データチャート
飛距離性能が低いとは言いませんが、高くはないかなと思います。それは、ステルスHDが引っ掛け製造機でとてもコース内に収まるとは思えないからです。様々なタイプの人に試打してもらって、ステルスHDが合う人が結構多かったのでやさしさは高評価しました。
総合評価
ステルスドライバーとそっくりでも、試打データや振り心地は全く異なります。是非とも試打して欲しいです。基本的にはロフトが小さめのヘッドをおススメしますが、打ち上げ角度はステルスやステルスプラスと同じなので、ご自身のスピン傾向と相談して決めましょう。






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