USミズノ発の新作
ST200シリーズは、海外で展開していたST190の後継モデルです。
設計は、USミズノ。グローバルモデルとして展開しています。
今作ST200から日本での展開となり、日本向けにST200Xというチューニングされたモデルがあります。
また、海外ではST200Gというスライディングウェイトが装備されたハードなモデルもあります。
こちらは日本での取り扱いはありませんが、例外としてエスポートミズノ、ミズノ淀屋橋の直営店では数十個ストックがあるらしいです。
ST200の試打データ
ミーボでのデータ。練習場のボールなので、キャリー270で飛んでると判定します。
結果は270超え量産。
かなり飛んでいるし、球は他のメーカーのドライバーに対しても明らかに低い。
オープンフェースの怖さが少しありますが、慣れればかなり武器になると思います。
ただ、ややピーキーで突然逆球が出る怖さは感じました。
ST200の感触
打感はめちゃくちゃ気持ち良いです。
カーボンクラウンにより、音は従来のミズノプロのような甲高い者ではなく大人しめ。
私が使っているブリヂストンのXD-3Cと似た打感ですが、ST200の方がポヨンポヨンしてます。
海外ブランドに匹敵するくらいの弾き感です。
スピン量は、同時に試打した200xと比べても特別少なくはないが、出球は明らかに低く、ドロップ気味。
ST200Xの試打データ
こちらは、やや飛距離が伸びませんでした。
感覚としては、コントロールしやすい。
易しいクラブとは言えませんが、ちょうどいい”易しめ”な仕上がり。
でもスピンはそこまで多くはありません。
しっかりと球は上がるが、ロスしている感触はありませんでした。
ST200Xの感触
打感が全然違いました。
フェース素材どころか、フレームまで同じなのにここまで違うのは驚きです。
すこし高い音がして、弾き感はさらにました印象です。
フェースはスクエアなので、打ち出し角がイメージしやすく、私の好みはこちらでした。
試打データ(GC2)
ST200×ディアマナRF60S
ヘッドスピード | 52.7m/s |
平均キャリー | 295y |
平均トータル | 318y |
平均サイドスピン | 392rpmドロー |
平均バックスピン | 2278rpm |
平均打ち出し角 | 0.1° |
平均打ち上げ角 | 15.5° |
最大の高さ | 46y |
落下角度 | 43° |
左右ブレ | -28y |
捕まりはかなり弱く、2°のオープンフェースの効果は大きいと感じました。
最高飛距離はキャリー296y、トータル319yでした。
スピン量は、捕まえにくいのもあってやや多くなってしまいましたが、ベストショットでは2399pmと低めのスピン量。
試打していて、非常に安定感があったのが好印象でした。特に、左に打ち出してのフェードボールはセンターラインから5y以内に5球連続で打つことが出来ました。
多少距離は落ちますが、それでもキャリー280yくらいなので悪くないでしょう。様々なセッティングが考えられそうです。
ST200x×MFUSION(SR)
ヘッドスピード | 528m/s |
平均キャリー | 287y |
平均トータル | 308y |
平均サイドスピン | 74rpmフェード |
平均バックスピン | 2793rpm |
平均打ち出し角 | -2.6° |
平均打ち上げ角 | 13.2° |
最大の高さ | 44y |
落下角度 | 44° |
左右ブレ | -10y |
GC2での試打データだとST200xの方が飛んでいました。
最高飛距離はキャリーで302y。満足の飛距離です。
設計通りドローバイアスなのが分かるスピン量ですが、すごいのは打ち出し角です。
ほとんどストレートに打ち出すことが出来るので、サイドスピンのわりには曲がり幅は抑えられました。
とにかく打ち出し角をコントロールしやすいので美しい理想的なドローが打てます。多くのプロが使用するのは納得でした。
デザイン
上がST200で下がST200Xです。ヘッドサイズ、形状は全く同じです。ST200は開いている(2度オープン)が、ST200Xはスクエア。
全く同じフレーム、フェース素材です。フェースの入り方が違うだけでここまで別物に見えるのは驚きました。
唯一の違いはヒール側にあるボタンみたいなウェイト。これによりST200Xの方が重心角が大きくなります。
フェースセンターのスコアラインを消しています。これは反発係数を少しでも上げるためにフェースを薄くすることを狙ってのデザインです。
セッティングの可能性
このドライバーはカスタム必須だと思います。
ヘッドはST200Xでもバックスピン量は多くはないので、若干ハードです。
なぜか消費者に迎合したドライバーを作ったミズノプロとは全く違います。捕まりも、海外ブランドのそれに似ていて、飛ばすのにちょうどいい走り感を与えます。
残念ながら、試打会では大手3メーカーの現行のシャフトしかなく、満足なフィッティングは出来ませんでしたが、可能性を感じました。
ST200
まず、ST200ですが、二つの選択肢があると思います。
ヘッド軌道がアウトサイドインの人は、捕まらないシャフトを組み合わせて左4°くらいの強い打ち出し角で低いフェードを作るセッティングがおススメです。
オープンフェースなので、左に打ち込む意識でも逆球が出にくく、球も低いので風に強いという利点があります。
ツアーAD XC、レジオフォーミュラM+などが候補です。
もう一つは、しっかり捕まるシャフトを組んで右打ち出しのドローセッティングです。
ST200はストレートなヘッド軌道でもボールは右に飛び出しますので、1°~2°インサイドから入れるように打つと400rpm程度のドロー回転がかかり飛距離の出るハイドローが打てると思います。(※このクラブにしては)
ディアマナRFやZF、スピーダーエボⅥなどが候補です。
ST200X
こちらはスクエアフェースですし、極端な方向性もないので比較的シャフトとケンカしにくいです。
私なら中調子で方向性もニュートラルなジアッタスやツアーAD IZを組むのが良さそうだと思いました。
安定させるなら、これに弱めの捕まりのシャフトを組んであげると良いでしょう。
データチャート
性能面では高いレベルだったと思いますが、易しさは感じられませんでした。気になるのは打ち出し角がずれやすいこと。
シャフト含めてしっかりセッティングを考えないと使い物になりませんのでお気をつけください。
ST200xのバックスピン量を見る限りはハードヒッターでも十分に検討の余地があるドライバーだと確信しています。
“どちらかと言えば捕まる”程度で、JGRやピンのG410SFTのような捕まり方ではありません。ホンマTW747 460とか、マーベリックと同レベルのドライバーだと考えています。
総評
ミズノのウッドはあまりにも稚拙なモデルが多かったので嫌いでしたが、ST200は期待を裏切られました(笑)
日本のミズノの設計部門もこのくらい独創的な視点でクラブを設計しても良いのではないかと思います。
ミズノがようやく海外のブランドに対抗できるドライバーを日本で発売することになりますので、溝の契約の今後の活躍に期待したいです。
原英莉花プロ頑張って♡
ST200のおススメ度
ST200Xのおススメ度
もともと海外展開モデルですのでフェアウェイゴルフが良いでしょう。最安値です。
日本仕様は7万前後。高い。
US仕様はST200Gも選べて5万から6万です。シャフトはクロカゲシルバーです。



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