Mシリーズから一新
ここ数年のネーミングから言えばM8として登場が予想されていたテーラーメイドの新ドライバーはSIMと名付けられました。
M6の後継となるのがSIM MAXです。MAXが付くとどうしてもやわなイメージになるので、易しいクラブに仕上げたのかなどと予想していました。
SIMシリーズのドライバーはどれもM6っぽいルックスで、イナーシャジェネレーターが強調されたデザインです。
それではSIM MAXがM6からどう変わったのかをまず解説します。




SIM MAXドライバーの特徴
SIM MAXはM6にかなり似ていて、違いが分かりにくいですね。
一見すると、前作からある後方のウェイトが強調されただけに見えます。
しかし、トゥ側からの画像を見るとSIM MAXは若干ディープバックになっているように見えます。SIMではTマークが付いていましたが、SIM MAXには大きなTマークがソールに描かれています。
では試打データでも比較してみましょう。
試打データ
SIM MAX 9.0°×純正テンセイ(S)
ヘッドスピード | 54.4m/s |
平均キャリー | 289y |
平均トータル | 308y |
平均サイドスピン | 219rpmフェード |
平均バックスピン | 2839rpm |
平均打ち出し角 | -2.3° |
平均打ち上げ角 | 15.7° |
最大の高さ | 53y |
落下角度 | 47° |
左右ブレ | 1y |
全てフェードです。曲がり幅が少ない素直な弾道が出やすいです。
回転数は63rpm、335rpm、261rpmと良い感じにフェードです。
最高飛距離はキャリー293y、トータル313y。実は前作のM6では頑張って振ってキャリー301yを出したことがあるので、飛距離性能では変わっていません。
ただ、平均的に飛ぶようになったと思います。実際、試打していてもキャリー290yはポンポン出ます。
SIM MAXの試打データにおける最大の特徴はバックスピン量です。
少し多めの2800rpm台でした。前作のM6が2600rpm程だったことを考慮すると、予想通りバックスピンは増えています。
弾道は軒並み高く、最大の高さも平均で53yでした。
ビジュアルで見る弾道
打ち出し次第ではありますが、フェアウェイセンターを向いて打てるドライバーだと思います。
時々吹いてしまいます。これはシャフトでどうにかしましょう。
ちなみに、SIM MAXとSIMを比較するとこんな感じです。(黄色がSIM MAX)
SIM MAXとSIMの違い
SIM MAXでドローを打つのは難しいです。そのくらいオートマチックにフェードが打てます。
方向性としては、SIMもほんの少しだけフェードなので大きな違いとは言い難いです。
やはり、一番の違いは弾道の高さですね。
SIM MAXとSIMの打ち上げ角はほとんど同じなので、バックスピンによって差が表れています。
SIM MAXは9.0°でも比較的高いスピン量を示しました。ロフトを立てて使う人が多いかもしれませんね。
フィーリング
SIM MAXも振り上げる時に風切り音がします。
うるさいです。
打感は、M6よりも少し硬く感じましたが、同じ音がするので感じにくいです。
各種重量
ヘッドはM6よりも少し重くなってM4と同じに戻りました。
ヘッド後方についているウェイトは約17gで、SIMよりも6gほど重いです。
このパーツ交換も出来ますので、弾道が高すぎる場合は軽い物を装着してみてください。
デザインと座り
少し開く気がしました。これもM4に似ています。
シャフトがテンセイブルーのコスメ。
接着剤がはみ出していたり、塗装の境目がギザギザなのもデザインなのでしょうか。
SIM MAXはどんなユーザー向け?
左へのミスが多い人向けです。
捕まえようとすると殺人的な弾道が出るのでおすすめしません。
また、弾道はどうしても高くなるので、現状で吹いてしまう人もやめておいた方が無難です。
SIM MAXの評価&データチャート
最大飛距離ではM6を超えているわけでは無いので、飛距離は少し厳しめに評価しました。
ただ、安定感と安心感は抜群なのでいままでテーラーメイドが難しいイメージで敬遠していたユーザーも取り込めると思います。
総評
方向性はM6とM4の中間だと思ってください。
私は買いたいと思いませんが、需要はあるでしょう。
ヘッドスピードが劇的に上がるわけでは無いし、空力によってヒットポイントが安定しやすくなるわけでは無いので前作から明らかな進化は認められません。
おススメ度
フェアウェイゴルフの方が安いです。







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