ツアー支給モデル
プロギアと言えば、ギリギリの反発係数に果敢に挑んでいるメーカーで、1度やらかしているという徹底ぶりは私も高く評価しています。
その2つ後のモデルとして発売されたのが、2020年モデルのRS5シリーズでした。そして、それと同年式として今回紹介するプロトタイプドライバーを発売。
本来はツアー支給品として作られたモデルではありますが、ツアーバスイベントや試打会限定で注文できるようになっています。このプロトタイプは、1クローバーと3クローバーの2種類が存在。今回は1クローバーの方を試打評価していきます。




PRGR RS-Fプロトタイプ♧のデザイン
ソール形状だけではこの二つのプロトタイプを見分けるのは至難の業です。
標準では6gのウェイトが2つ装着されます。
ここにプロトタイプ♧と書いてあります。ちなみに、ロフトは表記なし。基本的には10.5°のみ、もちろん個体差がありますから、多少前後します。
多分右が1クローバーだと思います。違いは、ヒール側の膨らみで、3クローバーはそこが直線的。
なかなか良い顔をしていますね。個人的に構えた感じはプロトタイプ1クローバーが好みです。決して小さくもなく、それでもボリューム感はだるくなくて締まっています。
試打データ
モデル | ♧ | ♧♧♧ |
ヘッドスピード | 53.0m/s | 54.1m/s |
ボールスピード | 75.1m/s | 75.9m/s |
平均キャリー | 304y | 292y |
平均トータル | 330y | 312y |
平均サイドスピン | 49rpmストレート | 121rpmドロー |
平均バックスピン | 2059rpm | 2743rpm |
平均打ち出し角 | -4.3° | -4.1° |
平均打ち上げ角 | 15.1° | 16.4° |
最大の高さ | 43y | 55y |
落下角度 | 40° | 48° |
左右ブレ | -28y | -30y |
今回は1クローバーと3クローバーを比較試打してみました。シャフトは、ディアマナTB60S。結果としては、歴然。デザイン的に似ている両者ですが1クローバーはかなり低スピンでニュートラル、3クローバーは中スピンでやや捕まるという特性であることが分かります。
1クローバーのもう一つの特徴は弾道の低さです。低スピンなドライバーは他にもありますが、ここまで低い弾道、低い落下角度になることは稀です。
白がプロトタイプ♧、赤が♧♧♧です。打ち出し方向が同じなのにこれだけ違いが出ますね。
横から見るとさらに違いがわかると思います。当然ここまで弾道が違えば振り心地も別物です。
RPGR RS-Fプロトタイプの違い
デザインや性能の違いは既出の通り。ここでは特に振り心地についてお話しします。
まず大きな違いはヘッドの感じ方です。1クローバーの方がシャフトの先端に近いところに重量を感じやすいと思います。これは重心が前にあるからかと思ったら、実際は1クローバーも3クローバーも重心距離は同じ。唯一違うのは慣性モーメントで、1クローバーの方が小さいです。
ただこれも大きな差と言えるほどのものではなく、誤差程度。人間が感じられるとは考えにくいです。それでも振り心地は結構違うので本当に面白いドライバーだなと思いました。
セッティング
このチャートで言えば左下のエリアですね。高さはST200xと同じあたりになると思います。
低スピン過ぎなければ問題ないと思います。おそらくスピーダーTRあたりが境界線になってくると思います。
データチャート
飛距離性能は文句なしの最高評価だと思います。どんなシャフトでも平均キャリー300yは超えてきますし、低スピンなのでこのサイトのターゲットであるヘッドスピード50オーバーの人にはメリットが多いと思います。
総合評価
世界のPRGRになった記念すべきモデルだと思います。正直、海外勢と唯一初速(反発)性能で張り合えるのはPRGRだけだと思います。反発係数をオーバーした次のモデルはイマイチでしたが、この世代のRS-Fは良い仕上がり。特にこのRS-Fプロトタイプは味付けのしっかりした分かりやすい特性が高評価。
誰でも打てるわけではありませんし、誰にでもお勧めするわけではありませんが、私が一目置いているドライバーであることは忘れないでください。
おススメ度
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