低スピンなドライバーが得意なコブラ
国内ではゼビオグループで購入が出来るコブラのドライバー。毎年新モデルを発売していて、開発力の高さは他社に引けを取らないレベルです。デシャンボー選手もテストしていて(アーノルドパーマー招待ではKING LTDに戻してます)、その性能が気になっている人も多いでしょう。
私自身、今のエースドライバーがコブラKING LTD PROなので2021年モデルのコブラRAD SPEED(ラッドスピード)ドライバーは期待を込めて試打もせずに購入しました。
スリーブが微妙に違うのでRAD SPEEDが良かったらテンセイCKプロホワイトにリシャフトしてサイド計測していきたいと思います。今回はひとまず、コブラRAD SPEEDドライバーツアーレングスに、アップチャージ無しで選べるハザーダススモークブラックRDX(USの純正のような物)を装着して試打します。
コブラRAD SPEEDドライバーは音がちょっと好みが分かれそうなので動画視聴推奨です。
試打データ
コブラRAD SPEED 9°
ヘッドスピード | 52.8m/s |
ボールスピード | 73.3m/s |
平均キャリー | 283y |
平均トータル | 305y |
平均サイドスピン | 454rpmドロー |
平均バックスピン | 2497rpm |
平均打ち出し角 | -6.3° |
平均打ち上げ角 | 14.1° |
最大の高さ | 42y |
落下角度 | 42° |
左右ブレ | -62y |
全てスタンダードのポジションで試打しました。コブラのドライバーは私が今使っているKING LTDも含めて、捕まるドライバーが多いように思います。
緑がRAD SPEED 9°での弾道です。打ち出しから大きく左に飛んでいきます。ただし、サイドスピンは500rpmを超えないので打ち出しだけどうにかしてあげれば良さそうだと言えます。
コブラRAD SPEED 7.5°
ヘッドスピード | 52.1m/s |
ボールスピード | 74.6m/s |
平均キャリー | 295y |
平均トータル | 319y |
平均サイドスピン | 435rpmドロー |
平均バックスピン | 2205rpm |
平均打ち出し角 | -4.2° |
平均打ち上げ角 | 14.0° |
最大の高さ | 41y |
落下角度 | 41° |
左右ブレ | -53y |
7.5°にしたのは、スピンを減らすためではなく弾道を右にずらすためです。まぁ結果あまり変わらなかったんですけどね(笑)
スピン量が下がり、飛距離は10yほど伸びました。最大飛距離はキャリー298y、トータル320yでした。
このセッティングでも正直捕まり過ぎです。サイドスピンこそ少ないですが、打ち出し角が大きすぎます。
コブラRAD SPEED 9° ウェイト前後入れ替え
ヘッドスピード | 52.2m/s |
ボールスピード | 73.9m/s |
平均キャリー | 283y |
平均トータル | 302y |
平均サイドスピン | 436rpmドロー |
平均バックスピン | 2740rpm |
平均打ち出し角 | -2.2° |
平均打ち上げ角 | 15.1° |
最大の高さ | 48y |
落下角度 | 46° |
左右ブレ | -38y |
とにかく打ち出し角度を右にしたかったので、苦肉の策でソールのウェイトを前後入れ替えてみました。これによって少し改善されました。
RAD SPEEDドライバーの初速性能はSIM²シリーズにやや劣るくらいで、スピンが減る分飛距離はトントン。さすがにエピックやTSiには勝てません。
ウェイトを前後入れ替えることで、方向性は改善されましたが、私はエースドライバーにするためにもう少しセッティングを煮詰めたいと思います。
コブラRAD SPEED 8° ウェイト前後入れ替え
ヘッドスピード | 53.1m/s |
ボールスピード | 75.4m/s |
平均キャリー | 286y |
平均トータル | 305y |
平均サイドスピン | 76rpmストレート |
平均バックスピン | 2954rpm |
平均打ち出し角 | -3.2° |
平均打ち上げ角 | 14.2° |
最大の高さ | 48y |
落下角度 | 46° |
左右ブレ | -21y |
これが、純正では最高のポジションかなと思います。初速は最大で76.4m/sで飛距離は最大でキャリー287y。このセッティングではスピンが増えてしまったので、方向性はシャフトでどうにかする必要があるかと考えています。
サイドスピンもほとんどなくなりストレート弾道になります。まだファーストインプレッションなので、これからシャフトやウェイト、ポジションを変えて最終的な評価をしたいと思いますが、現状でコブラRAD SPEEDドライバーはサイドスピンとバックスピンが少ないモデルであると考えています。
純正短尺ドライバーの是非
今回コブラRAD SPEEDドライバーのツアーレングスを購入した経緯には、メーカー純正の短尺ドライバーはいかがなものか知りたかったからです。
結論から申し上げますと、出来が良いとはとても言えません。
RAD SPEEDドライバーは通常の長さ仕様で195gと十分重いヘッド重量です。それに対して8gもウェイトアップをして、バランスをD3にしているので、振り心地は最悪。せっかく短尺で軽快な振り感を手に入れられると思ったのに重ったるくてヘッドスピードも遅かったです。
予定では、ヘッド重量を4g~6g下げて44インチ程度で作ろうかと思います。
RAD SPEEDのカスタムの方向性
まとめると、コブラRAD SPEEDドライバーの特徴は以下の通りです。
- 捕まり強め
- バックスピンは少なめ(前作より微増)
- 弾道は低い(打ち上げが他社より低め)
- 初速は普通
この特徴を活かしたり潰したりして仕上げていくわけですが、まず一番の改善すべきポイントは捕まりの強さです。打ち出し角度が左なのが気になるところ。実はこういう特性を持つヘッドほど“フェードで飛ぶセッティング”が作りやすかったりします。
私は最近フェードやドローといっためんどくさい仕上がりではなくストレート弾道を研究しているので、なるべくストレートにしたいと考えています。
最新のマトリックスチャートはこちら↓

エリアで言えばBBやBFくらい捕まりにくいシャフトを組み合わせてストレートに仕上げられるかなと思っています。
コブラRAD SPEEDのフィーリング
コブラのドライバー自体は、モデルによって打感がかなり変わるため、”コブラらしい打感”というものはありません。
RAD SPEEDはかなり硬い打感で、前作SZの方が打っていて気持ちよかったかなと思います。テーラーメイドのM3のと良く似た感触です。
正直言うと、打感を気にする人はたぶんこれだけで買うのをためらうレベル。私は曲がらなくて飛べば良いので、気になりませんが(笑)
コブラRAD SPEEDのデザイン
私が購入したコブラRAD SPEEDドライバーのカラーは黄緑と黒のコンビ。
他にも赤や限定カラーも存在しますし、前作通り様々な仕様が今後展開されると予想されます。
クラウンはマットカラーになりました。ヒールとトゥ側に黄緑のラインが入って、センターにはコブラのブランドマーク。
前から見てみると、重心が浅いのか後ろが浮きました。後述しますが、RAD SPEEDドライバーのウェイトはツアーレングスとノーマルで違うのでもしかしたらツアーレングスだけの特徴かもしれません。
コブラRAD SPEEDドライバーの最大の特徴であり、最近のコブラの伝統でもあるフェースです。
CNCミルドによる削り出しで、他社と違いクラウンとソールに欠けてもフェースパーツが繋がっているので塗装が欠ける心配が少ないです。細かいですが、実際に自分が使用するとなると、傷ついたらいやなので評価したいところだったりします。
こちらがRAD SPEEDツアーレングスの前方ウェイト。6gのアジャスタブルに加えて、黄緑色の2つの8g固定ウェイトもあります。
後ろは16gと非常に重くなっていて、画像下に映っている固定の8gのウェイトもあります。
ヘッド重量とシャフト
コブラのヘッドは他社と比較しても重いモデルが多いのが特徴で、リッキー・ファウラーが短尺を使うのもそれが理由なのではないかと私は考えています。
短尺のツアーレングス用はスリーブ抜きで203gという衝撃的な重さ。ノーマルだと、前12g、後ろ2g、ヘッド重量195gなので付いているアジャスタブルウェイトで差が出ているということになります。
US仕様を購入したので、シャフトはSフレックスでもこれだけの振動数になりました。短尺なので、多少硬くなっています。私の手持ちだと、ディアマナahina60Sの45インチが265cpmくらいなので短尺でそれと同じということです。普通の長さならカスタムほど硬いシャフトでも無さそうですね。
可変ウェイトがRAD SPEEDになって形が変わったのですが、まだ発売から間もないこともあり、専用ウェイトが販売されていません。発売次第購入して調整したいと思います。
データチャート
コブラRAD SPEEDドライバーの評価は、打つ人によって両極化されるような気がします。良くも悪くも癖があるので、クラブ特性の活かし方を理解した人でないとおいしくないです。その分、手名付けた仕上がりは抜群だと容易に予想できます。
特に期待していなかった安定性は、ツアーレングスという短尺仕様だったからという可能性もありますが、RAD SPEEDドライバーの特性の一つかなと思っています。
また、これはあまり知られていないかもしれませんが、コブラのドライバーは比較的安価です。500ドルで手に入るくらいの価格設定ですし、純正でもかなり使いやすいですから、そういった意味でもコスパは良いのではないでしょうか。
総合評価
評価としては、全体的に高評価です。
正直低スピンであれば良かったのですが、サイドスピンまで少ないというのはうれしい誤算。コブラRAD SPEEDドライバーは国内ではゼビオグループの一部の店舗での取り扱いになるのではないかと思われます。スライサーにおススメ出来るかと言われると、そこまででもないので出来るだけ試打してほしいと考えています。
ひとまず、今のエースドライバーに勝てるかはまだ分かりませんが、売らずに模索してみようと思えるくらいの魅力的なドライバーたと思います。
おススメ度
カラーは二つから選べます。在庫の安定感や入荷の早さで言えばジーパーズがおススメです。


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