買い替えるか
私が現在使用しているのはオノフKUROドライバーの2022年モデルです。初速の高さやデザイン性、ウェイトギミックなどがよく出来ていて打感も好きなので使っています。特に他のモデルに買い替えを検討することもなく次のモデルが発売することに驚きです。
2年間使ってきたよく知っているモデルの後継ということで期待をしながら「本当に良くなったのか」という疑念も同時に抱いています。私ほどKUROドライバーを熟知している人はメーカー関係者以外にいないと自負していますのでそんなオーナー目線の厳しい目で評価していきたいと思います。
オノフKUROドライバー(2024)のデザイン
前作のオノフKUROドライバーはKUROと言っておきながら差し色にだいぶ派手な黄色を採用して突っ込みたくなりましたが2024年モデルはほぼ真っ黒。
なんとウェイトギミックまで黒くしている徹底ぶり。一見そっくりなデザインに見えますが、ソール状の溝(パワートレンチ)の数が増えています。特にトゥ側は3連トレンチになっています。
上から見たクラウン形状は前作とほとんど変わっていません。“あえて変えていない”というのがポイントです。
ソール以外の部分から見ると本当にそっくりですね。強いて言えばトゥ側のウェイトがより端っこに来たくらいですかね。
フェースも同じですね。スコアラインも、形状も変化なしです。
試打データ
オノフKUROドライバー(2024) 9.5°×純正シャフトS
ヘッドスピード | 53.6m/s |
ボールスピード | 76.0m/s |
平均キャリー | 309y |
平均トータル | 333y |
平均サイドスピン | 208rpmドロー |
平均バックスピン | 2098rpm |
平均打ち出し角 | -0.9° |
平均打ち上げ角 | 15.4° |
最大の高さ | 46y |
落下角度 | 42° |
左右ブレ | -21y |
久々に爆飛びのドライバーが登場した感じがします。前作の純正の試打データはカスタマイズしまくっていましたが、今回は標準のCBT624です。つまり標準シャフトで標準のウェイトポジションはレベルが上がったと言えそうです。
ただ、前作で褒めまくった初速やヘッドスピードは変化が見られず、ボリュームを見ると少し落ちたとすら感じられます。最高飛距離はキャリーで315yでした。飛距離性能は高い部類に入ると思います。
サイドスピンは弱いドローでストレートに近づきました。2022年モデルと比べると2024年モデルのオノフKUROドライバーは捕まりが弱まっています。それでも低スピンなままなのでハードヒッターには朗報。
弾道は低いです。稀に見る低さと言っても良いでしょう。打ち上げ角も15°台でした。
オノフKUROドライバー(2024) 9.5°×デラマックス07D 6X
ヘッドスピード | 52.9m/s |
ボールスピード | 75.7m/s |
平均キャリー | 297y |
平均トータル | 318y |
平均サイドスピン | 371rpmドロー |
平均バックスピン | 2470rpm |
平均打ち出し角 | -1.5° |
平均打ち上げ角 | 16.4° |
最大の高さ | 52y |
落下角度 | 46° |
左右ブレ | -33y |
私が普段2022年モデルで使っているウェイト配置にしてシャフトも自分が使用しているそのままを組んでいます。残念ながら良い試打データではなくなってしまいました。
ドローなのは問題ありませんが、初速とスピンのバランスが崩れてしまいます。最高飛距離はキャリー301yでした。
オノフKUROドライバー(2024) 9.5°×ジアッタス5X
ヘッドスピード | 54.5m/s |
ボールスピード | 77.5m/s |
平均キャリー | 306y |
平均トータル | 328y |
平均サイドスピン | 438rpmドロー |
平均バックスピン | 2333rpm |
平均打ち出し角 | -0.5° |
平均打ち上げ角 | 16.1° |
最大の高さ | 51y |
落下角度 | 45° |
左右ブレ | -35y |
純正は良かったけどカスタムはダメなのかなぁと思ったのでとりあえずジアッタスを組んでみました。スペックは硬い5Xですが、非常に上手くいきました。初速も抜群に良く、最高値が78.7m/sです。
ドロー強めですが、まとまっています。実際に練習場で打った感じはもう少し低くストレートに近かったです。最高飛距離はキャリー311yです。
ただ、やはりこのセッティングであっても高初速エリアと低スピンエリアが重なっている訳ではなく、最高初速で2600rpm弱、それ以外でも77.9m/sの時に2800rpm弱でした。
オノフKUROドライバー(2024) 9.5°(-1°)×アッタスキング4R(43.5インチ)
ヘッドスピード | 54.4m/s |
ボールスピード | 77.0m/s |
平均キャリー | 311y |
平均トータル | 335y |
平均サイドスピン | 548rpmドロー |
平均バックスピン | 2018rpm |
平均打ち出し角 | 1.0° |
平均打ち上げ角 | 15.8° |
最大の高さ | 46y |
落下角度 | 42° |
左右ブレ | -37y |
短尺ドライバーです。前作のKUROドライバーも短尺はまずまず良い結果でしたが、2024年モデルのKUROドライバーは短尺こそ本命という感じでした。
初速は高いままを維持できましたので、キャリーも安定して飛んでいます。なんと最高キャリーは312yでこれが2球出ました。初速も最高値が78.3m/sなので短尺にしたからといって飛ばなくなるというのはKUROには通用しません。
今回は9.5°がベストセッティングでした。しかも1°立てています。ですから実質8.5°でスピンバランスが整いました。短尺でのウェイトセッティングは後述します。
オノフKUROドライバー(2024)の良い点
- 純正シャフト、ウェイトでの仕上がりが良い
- 真っ黒なヘッドがかっこいい
- 使いやすくてわかりやすいウェイトギミック
- 短尺で化ける
オノフKUROドライバー(2024)のイマイチな点
- セッティングによる差が大きい
- 飛距離性能は高いが、振っても変化がない
オノフKUROドライバー(2024)が変化した点
前作と概ね似た特徴を持っていますが、私が感じたKUROドライバー2024年モデルと2022年モデルの違いは以下の通りです。
- 標準セッティングで大体OK
- ウェイトを変えた時の反応は鈍くなった
- スピン量は多い方にバラつきやすい(ドロップは減った)
打感や見た目はそっくりなので、そこは頑なに変えていない感じがします。シャフトを変える時はとりあえず標準セッティングで始めて数球打ってからいじってください。
オノフKUROドライバー(2024)のセッティング
オノフKURO2024年モデルは前作よりも弱い捕まり、同様のスピン量です。マトリックスチャートではエピックフラッシュサブゼロの左側に配置しました。
悪いエリアではないと思いますが美味しい打点が少し狭いというのが難点です。
捕まるシャフトで逃すか同じくらい捕まらないDIあたりで捕まえて打つかの二択だと思います。ただ、後者は飛ばないので注意。迷ったらジアッタスにしてください。
短尺セッティングの要点
今回の短尺セッティングは、前作で作った仕様とはウェイトの配置が異なります。詳細なセッティングは「300yキャリーさせる短尺ドライバーの作り方note」で解説しています。平均データではなく詳細データ(一球ずつのスピンや角度、クラブデータなど)を掲載しているのは唯一このnoteだけです。

短尺にするとスピンが増えるのは良く起こりますが、2024年モデルのKUROドライバーでは顕著に増えるので最も立った状態がベストでした。
シャフトはアッタスKINGを使用。柔らかい故の右への抜けが起こりますが、それこそが短尺で成立する理由でもあります。降り遅れを誘発出来る柔らかめの短尺は気持ち悪いくらい安定するので、ぜひチャレンジして欲しいです。
データチャート
安定性はセッティングをしっかり決めないと出せないと思います。どんなシャフトでもOKという訳ではありませんのでご注意ください。短尺であれだけの飛距離と安定感が出せるので短尺ベースで考えても良いかと思います。
ただ、言ってもオノフのハイエンドモデルなのでやさしさには振っていません。最大限性能を引き出すには前作よりも高いレベルが必要だと私は感じております。
総合評価
正直純正シャフトで当てにくいなぁという第一印象だったので不安でしたが、ジアッタスと短尺セッティングで花開いたので安心しました。
私もとりあえず短尺ベースで今使っているデラマックスと比べながらエース決めをしていこうと思います。良い製品ではありますが、あくまで前作と同程度であり著しい進化がなかったので満点はつけませんが高評価で間違いないでしょう。
おススメ度 (4.5 / 5)
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