GS(ゲインスピード)ドライバー
今回試打したのはホンマXP-1の後継モデルであるGSドライバーです。GSドライバーはGainSpeedの略で、高初速を狙った設計。
ホンマのドライバーはTW747あたりから海外モデルに匹敵する初速性能があることは分かっているので、一目置いています。今作GSは、アベレージ向けのモデルですが、谷原選手がJTカップで使用していたりと、可能性を感じるドライバーなのでレビューしてみたいと思います。
試打データ
GSドライバー 9.5°×SPEED TUNE(純正)シャフト
ヘッドスピード | 55.0m/s |
ボールスピード | 75.1m/s |
平均キャリー | 280y |
平均トータル | 301y |
平均サイドスピン | 1166rpmドロー |
平均バックスピン | 2427rpm |
平均打ち出し角 | -3.6° |
平均打ち上げ角 | 14.8° |
最大の高さ | 42y |
落下角度 | 44° |
左右ブレ | -87y |
このシャフトは割としっかりしていて張りのあるシャフトです。アベレージ向けなのでさすがに柔らかいですが、競合モデルであるJGRやG425SFTのシャフトよりも硬いと感じました。
方向性は非常に強いドローバイアスで、これはこれまで打ったドライバーの中でも最大級です。試しに、一般的なアマチュアスライサーに打ってもらったのですが、GSドライバーはJGRとは比べ物にならないほど捕まりが良かったです。
まぁこんな試打データだけだったら記事にすることはありません。みて欲しいのは次です。
GSドライバー9.5°×VIZARD FP6X
ヘッドスピード | 55.4m/s |
ボールスピード | 74.9m/s |
平均キャリー | 289y |
平均トータル | 309y |
平均サイドスピン | 275rpmドロー |
平均バックスピン | 2701rpm |
平均打ち出し角 | -0.6° |
平均打ち上げ角 | 16.5° |
最大の高さ | 53y |
落下角度 | 47° |
左右ブレ | -21y |
私が純正カスタムと呼んでいるホンマのVIZARD FP(青いやつ)です。捕まりを抑えたシャフトで、強すぎる捕まりを見事に抑えることが出来ました。
サイドスピンが300rpm以下になり、適度なドロー弾道に。
最大キャリーが291y、トータル312yでした。純正での試打データ同様、バックスピンは少なめで、飛ぶセッティングが作りやすそうです。
弾道の高さは巻き球だった純正よりもやや高くなりましたが、このクラスにしては低めな感じがします。
GSドライバーの特徴
GSのように高初速を狙ったドライバーには様々なアプローチがあります。例えば、反発係数をあげるとかです。
確かにGSにもそれを狙った感じはあるのですが、もっと別の特徴に気付きました。それは、ヘッドスピードです。実は、この日の試打は2週間ぶりにクラブを握ったので本調子ではありません。
それでもヘッドスピードが平均して55m/sを超えるのです。
シャフトを変えてもその特性が残ったのでヘッドが作用していると私は考えています。しっかりとその理由についてもお話していきます。
そもそもヘッドスピードが上がる要因と言うのは、いくつかあります。
- 重量
- 空力
- スイングとのマッチング
- 捕まりの良し悪し
この中でGSドライバーがヘッドスピードが高いのはおそらく捕まりの良さだと思います。捕まりが良いとなぜヘッドスピードが上がるのかと言うと、捕まる=フェースが旋回するということだからです。
逆に言うと、捕まらないというのがフェースが旋回するのを防ぐ抵抗になっているということです。
キレイに当たってもミート率が低いです。この辺はヘッドスピードがもっと遅いと結果も変わるでしょう。
おススメのセッティング
ホンマのドライバーはTW747から採用されている可変スリーブが中々優秀です。
非常に捕まるGSドライバーで、ハードヒッターが打てるようなセッティングはどんなものかを紹介しておきます。別に大したものではないです。
ダイヤルをオープンポジションにするだけです。これだけで打ち上げ角が3°くらい右にズレます。それでもまだ捕まるヘッドではありますから、シャフトを変えていきます。
私は柔らかい方が特異なので6Xで十分でしたがホンマの純正カスタムは重量帯が多いので適宜重いシャフトを入れても良いでしょう。
音と打感
GSドライバーはフルチタンです。ホンマはカーボンでも塗装して見た目では分からない物も多いですけどね。
クラウンの色はグレーでちょっとラメが入っているような色合いです。
チタンのドライバーは年々減ってきてしまっていますから、キンキンした音に不快感を覚える人も増えてきているように感じます。
実際、GSドライバーの音が気持ち良いかと言われると微妙。ゼクシオのような突き抜ける高音は無く、バコーンといった破裂音のようなもの。
打感はホンマとしては少し硬く、アスリートモデルのカップフェースとはだいぶ違います。
可変ウェイト
ソールの後ろだけに可変のうぃとがあります。形状はTR20のドライバーと共通で、純正で9gが付いています。
このウェイトポートの形がなんか空力を考慮したものらしいです。効果は感じられませんが、やたら捕まるのには多少影響してそうな形状ですね。
他社製品と比較した場合
最新版ではありませんが、このチャートではRMX220の左下でST200Xと同じ高さに位置すると思います。独自路線を行っている感じ。
最新版のマトリックスチャートはこちらです↓
データチャート
飛距離性能はスピンの少なさで高評価になっています。ただ、それゆえにやさしさがこのクラスにしては控えめになってしまった感じはしますね。
また、ホンマとしてはこれまでにない低価格を実現していて今まで性能ばかり褒めていたのが少し覆りました。「良いのが出来たから使ってくれ!」という意気込みがうかがえます。
ハードヒッターでも十分使える、“可能性のあるヘッド”であることは間違いないでしょう。
総合評価
私としても意外でしたが、GSドライバーは面白いドライバーだと評価しています。
初速に関しては、もう少し伸びしろがあるとも思っていますが、ターゲットゴルファーでない私でも良さを感じることが出来るドライバーです。
また、正直めちゃくちゃ捕まるので、スライスで悩んでいる人やフェースローテーションを覚えたい初心者におススメしたいです。
可変スリーブがあれだからターゲット層をグッと増やすことが出来ているのではないでしょうか。
おススメ度


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