統一ネーミングで登場
ブリヂストンの新作モデルB1/B2ドライバーは、これまでのXシリーズと、JGRシリーズを統一のネーミングに統一したというもの。本来2021年の秋モデルはJGRの版ですが、ツアーB Xの後継も1年早めて発売しました。
今野和哉プロから聞いた裏話では、本来このようにしたかったために、2020年のツアーB Xをつなぎとして登場させたらしいです。
ですから、2021年モデルのB1こそが本来出したかったモデルということになります。


ブリヂストンB1ドライバーのデザイン
見た目は極めて前作と似ているB1ドライバーですが、ウェイトポートにやや変更が加えられているとのことです。
画像では一つドロー側にしていますが、5つあるウェイトポートの中央が標準ポジションとのこと。前作は一つドロー側が標準だったので小さな変更点。
クラウンはカーボンで、カラーリング含めデザインは前作そっくりです。前作に似ているだけでなく、テーラーの300ミニにもどこか似ています。
トゥ部分にBマーク。B1ドライバーは全体を赤と黒、グレーの3色でまとめたデザインになっています。
SPコアはそのまま継承して使っています。変更点は、ポリマーを内部に納めたこと、チタンを採用したことです。これで打感の違和感を少なくしたのでしょう。まぁこれで特に初速性能が著しく上がったわけではないので別にどうってことないのですが。
フェースにはうっすらと縦に分割されているのが見えます。どちらかというと外側が重要みたいで、ミーリングを荒くすることで、オフセンターヒットした時にスピンを抑制して曲がりw抑えるというもの。特に打感に違いはありませんでした。
純正シャフトはこんなデザインです。一応6Sという表記になっています。
試打データ
Cポジション
ヘッドスピード | 53.8m/s |
ボールスピード | 75.4m/s |
平均キャリー | 282y |
平均トータル | 300y |
平均サイドスピン | 168rpmドロー |
平均バックスピン | 3114rpm |
平均打ち出し角 | -2.9° |
平均打ち上げ角 | 14.8° |
最大の高さ | 51y |
落下角度 | 47° |
左右ブレ | -24y |
ノーマルポジションでは捕まえるのは非常に難しかったです。うまく当たっても吹き上がります。これはカットに入るからなんですが、ヘッドの挙動がカットを誘発するような感触がありました。
サイドスピンが少ないので、ストレートに近い弾道です。このポジションでは最高でもキャリー285yしか飛びませんでした。バックスピンを抑えるのが難しいです。
打ち出し角はそこまで高くないですし、バックスピンの割には吹き上がってはいません。
D1ポジション
ヘッドスピード | 54.0m/s |
ボールスピード | 75.5m/s |
平均キャリー | 293y |
平均トータル | 314y |
平均サイドスピン | 463rpmドロー |
平均バックスピン | 2538rpm |
平均打ち出し角 | -4.7° |
平均打ち上げ角 | 15.6° |
最大の高さ | 49y |
落下角度 | 45° |
左右ブレ | -57y |
最大飛距離はキャリーで297y、トータル319yでした。バックスピン量はばらつきますが、捕まえられれば2000〜2200rpmくらいに収まります。ただ、中々捕まえるのは大変なのでスピン量をいかに抑えられるかが鍵となりそうです。
方向性は比較的強めに左に飛びますが、引っ掛けてはいません。球は割とまとまったところに落下していますし。打ち出しは左になりますが、サイドスピンは500rpm以下に収まります。つまり、打ち出しだけ考えてセッティングしてあげればかなり可能性があるのではないかと思います。
弾道の高さはちゃんと打てれば低めです。ちゃんと打つのは難しいのですが。
フィーリングの難
ブリヂストンのドライバーは性能はさておき好きな感触のドライバーが多い印象でした。過去に私もXD-3Cを使用していたのもありますし、特に振り心地は高く評価しているモデルが多いです。
しかし、殊2021年モデルのB1ドライバーに関して感触の良さはありませんでした。それは、打感ではなくヘッドの動きです。ヘッドが綺麗に動かないというかダウンスイングの途中で突っかかるところがあります。
かといってローテーションしていない訳ではないのが違和感を覚えます。まるでヘッドの後ろの方を誰かに掴まれているような感触があります。センターポジションではまだマシなのですが、他の場所にすると不快感が増加します。
各種重量
B1ドライバーのヘッド重量は、192.5gでした。
スリーブを入れると大体200gということになりますね。海外ブランドのモデルと比べると、やや軽いです。ちなみに前作までは194g前後だったので2gくらい軽くなったことになります。
可変ウェイトは9gでした。前作のウェイトと形が違うのが互換性がなくて残念ではありますが、ウェイトギミックの効果が大きくなっているのでそこは評価したいですね。
他社製品と比較
マトリックスチャートで言えば、ホンマTW747 460の上くらいなイメージです。
前作のツアーB Xよりも右に飛ぶと思います。試打データで左に飛ぶクラブが左に飛ぶクラブではありませんのでそこは注意が必要です。打ち出しが右になるようなシャフトと組めばストレートからフェードでも飛ばせるかなと思います。
データチャート
B1ドライバーの全体的な評価は悪くないかなと思います。合う合わないはかなり分かれるタイプのドライバーでもあると思うので、試打推奨です。デザインは前作よりさらに洗練され、ギミックも使いやすいですから、セッティングを煮詰めれば可能性はありそうです。
総合評価
B1ドライバーは、飛距離はまずまず、方向性は引っ掛けない(フェードは打ちやすくない)ドライバーで、高さは低め。あれ?昔のツアーステージみたいじゃないですか。
懐かしさもありながら、新しさも融合された絶妙な仕上がりのドライバーだと思います。
おススメ度


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