流行りに乗ったのが吉と出るか
高慣性モーメントの流行りは勢いが収まらずとうとうこのメーカーにまで波及しました。
グローブライドのオノフブランドから発売するこのRD5900は、その名の通り上限に近い非常に高い慣性モーメントのドライバーです。
形状は超が付くほどのシャローバック。往年のナイキSQ5900を思い出させるデザインです。
最近クラブは2つのスタイルに集中しつつあると私は感じています。
一つはRD5900のような高慣性モーメントタイプ。
もう一つは、SiMやマーベリックなどフェースのデザインに拘ったタイプ。
高慣性モーメントはどちらかというとアマチュア向けに採用されることが多い気がしていますが、ツアープロのセッティングを見ていると積極的にそういったドライバーを使っている人も少なくありません。
それでは試打データを見ていきましょう。
試打データ
ヘッドスピード | 51.9m/s |
平均キャリー | 268y |
平均トータル | 286y |
平均サイドスピン | 344rpmドロー |
平均バックスピン | 3313rpm |
平均打ち出し角 | -1.3° |
平均打ち上げ角 | 15.7° |
最大の高さ | 51y |
落下角度 | 48° |
左右ブレ | -24y |
まずは、バックスピン量の多さが目立ちます。
多いモデルでも3000rpmくらいが相場ですが、RD5900では3500rpmがボリュームゾーンになっています。
平均しても3000rpmを軽く超える仕様ということがわかりました。
次に特徴的なのは打ち上げ角度です。15°を超えるやや高めの打ち上げ角度で、これも高弾道を狙っているのが伺えます。
左右の方向性ですが、全てドロー、というかフックに近いです。ただ、サイドスピン自体はそこまで多いという訳ではなく、打ち出し角との組み合わせでこのような弾道になっているものと考えられます。
結果として飛距離はトータルでも300yを超えない残念なものになってしまいました。
ビジュアルで見る弾道
打ち出しはそこまで大きくはありませんし、曲がり幅も大きくはないです。
が、しかし飛ばない。
単純に私のような人に向きませんと片付けることも出来ますが、そういうわけにはいきません。それはあるクラブの存在があるからです。
デザイン
ソールの両端までカーボンが見えています。かなり変わったルックスですね。
後ろのウェイトは標準が4gです。これを12gにすると最大の慣性モーメントになるという設計です。
バランスや他のパーツの重量を考えると、ヘッドが204g前後と予想されますので、12gのウェイトを付けるとかなり重くなります。
ヘッドの後ろにグレーのパーツが見えています。少しフックフェースです。
クラウンのセンターは金属で、前後がカーボンになっています。
フェースはこんな感じです。
オノフが作るべきか
正直、オノフはもっとコアなファンを捉えるニッチなクラブを作る方が得意だと思っていて、RD5900を打ってさらにその思いは強くなりました。
どうしても、前作のアカオノフは構造やシャフトなど明らかにゼクシオに対抗したクラブとして作られていました。
今作のRD5900はフックフェースや重量などカテゴリーとしてはやはりゼクシオに似ています。
ただ、ゼクシオはハードヒッターの私が打った時でさえキャリーで300yくらい飛んでいたので「合わない」で済む話ではありません。
ゼクシオに出来ていることが出来ていない以上、オノフの時代が来ることは考えにくいです。
データチャート
やはり、飛距離の評価とスピン量の評価は低くなります。
ただこういった慣性モーメントの高いモデルはハマる人にはドンピシャにハマるので試打してみる価値はあるかもしれませんね。
総評
なかなか高慣性モーメントのモデルで上級者が好むものは出てきませんね。
当然ヘッドを動かしにくくチューニングされているので難しい塩梅ですが、ナイキSQ5900の方が扱いやすいです。
あのドライバーを超えるものはいつ登場するのでしょうか。
おススメ度
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