スパイン調整とは
そもそもスパインとは何かというと、シャフトの硬い部分のことです。
「Spine」は英語で背骨という意味です。
ゴルフクラブのシャフトにおいて、スチールなら溶接した部分、カーボンならカーボンシートが重なる部分が硬くなります。
イメージはこれですね。
ゴルフダイジェストオンラインより

この硬い部分を同じ向きにすることで少しでも方向性を改善しようというのがスパイン調整です。
きっかけ
なぜスパイン調整を特集しようかと思ったかというと、ツイッターでやたらスパイン異常について説教しているおじさんがいたからです。
通称「スパインおじさん」がこれほどまで力説するほどなら何かしら根拠や経験があるのだろうと興味を持ったのです。
また、スパイン調整はR&Aにも記載されていることもきっかけの一つです。R&Aの規定では「意図的にクラブの性能に影響を与えること」は禁止されていますが、そろえることは問題ないと書かれています。
R&Aが禁止するのはそれによりプレーヤーに不平等が無くなるようにするため。つまり効果があるということです。
さらに、知り合いのゴルフ関係者の方からは「絶対に左に曲がらない、右に曲がらないシャフトは簡単に作れてしまう」と聞き、スパイン調整の効果はあると確信しました。
スパイン調整の効果
試打データ
ヘッドスピード | 53.9m/s |
平均キャリー | 291y |
平均トータル | 315y |
平均サイドスピン | 397rpmドロー |
平均バックスピン | 2296rpm |
平均打ち出し角 | -0.2° |
平均打ち上げ角 | 13.3° |
最大の高さ | 39y |
落下角度 | 40° |
左右ブレ | -28y |
試打データを取ったのは、私が使用するブリヂストンツアーB XD-3Cにスパイン調整をしたクロカゲXT60(SR)です。
まぁ一つのデータだと分かりにくいので、今後スパイン調整したシャフトと少しずらしたシャフトで改めてデータを取ります。(現在手配中)
まず試打データの特徴は、飛距離とヘッドスピードです。
普段のヘッドスピードは52前後なのですが、スパイン調整したシャフトでは54~55が出ることも珍しくありません。
それによって飛距離が伸びました。
サイドスピンは理想的な数値になります。
感覚的考察
振って感じたのはオフセンターヒットでのデータと感覚のギャップです。
スパイン調整してもオフセンターヒットは普通にします。特に、今回は重心角にスパイン方向を合わせて入れていますのでトゥダウンが減り、ヒールヒットしやすくなりました。
ヒールにヒットしても、曲がり幅は少ないです。感覚的に「ミスった!」と思ったものが曲がり幅25y以内だったり、全く曲がっていないことも。
かなり驚きました。
ボールがクラブにヒットした時に擦るような無駄な動きが無くなったように感じます。
スパイン調整のやり方
今回は自分でスパイン調整をしました。
使う道具はこちらです。
やり方を説明するのはめんどくさいので、動画を参照ください。
スパイン調整をやっている時も驚きばかりでした。
まず、スパイン検出は非常に簡単だったことです。明らかに硬いですし、曲げても同じ向きに戻る力を感じることが出来ます。
少し曲げただけで反応があるので、ましてやスイング中のしなりに対してはかなりの力で動くことが容易に予想されます。
スパイン調整はやるべきか?
やるべきだと思います。
ゴルフはミスの原因を地道に減らすスポーツですから、懸念される要素は排除した方が良いです。
私は、スパイン調整の効果を実感できましたし、データ的にも効果があると言えそうなので肯定的です。
しかも、多くの場合スパイン調整はたいして高くありません。グリップ交換と同じくらいの価格設定の工房も少なくないです。
スコアで伸び悩んでいる方やさらなる技術の向上を図りたい方は是非やってみてください。
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